2012年4月28日土曜日

4/28 『パーマカルチャー入門』~ガンジーの糸紡ぎ体験と持続可能な暮らし~

 
4月28日(土)に岐阜県立森林文化アカデミーの生涯学習講座として『パーマカルチャー入門』~ガンジーの糸紡ぎ体験と持続可能な暮らし~を実施しました。

今、パーマカルチャー的な暮らしや手仕事の大切さを分かり易くお伝えするには、片山佳代子さんのガンジー思想のお話が一番!という思いからこのイベントを企画しました。

去年からアカデミーでもパーマカルチャー実習を授業に取り入れている事もあり、連携生涯学習講座として開催させて頂きました。今回も40名以上の参加者が集まりました。はるばる茨城、東京からの参加者もあり、本当にありがたいことです。





まずは、パーマカルチャーについて知ってもらうために、パーカル中部隊長の庄ちゃんより『古くて新しいパーマカルチャー的暮らしとは』と題しての講演がありました。



ガンジーの著書の翻訳でも知られている片山佳代子さんから、手紡ぎと持続可能な暮らし、そしてガンジーの思想、教育論等についてのお話をしていただきました。
経済優先の社会では、ごく一部の層が富を得るだけで、その他の人が本当に幸せになるのは難しい。多くの国民が幸せになるには、自立した生活をすることがまず重要であると唱えたのがインドのマハトマ・ガンジーです。自立するための活動のシンボルとしていたのが糸車(チャルカ)でした。



ガンジーについての貴重な映像も見せていただきました。
なぜ近代化が貧富の差を生み、豊かだった暮らしを崩壊していったのか。文明や科学技術が進歩した世の中だといわれているのに、どうして時間がないのか、忙しさはどこから来るのか。その仕組みを図を使ってわかりやすく説明していただきました。

日本の場合、衣の自給はほとんどゼロに等しいのだそうです。安い衣服の裏側では、発展途上国の犠牲と農薬による環境破壊というとても哀しい事実があります。



お昼は、美濃加茂市三和にある季節の素材を使ったごはん屋さん、季菜口(きっさこ)さんのお食事を堪能しました。お庭で採れた筍のごはん、旬の野菜を使ったお料理。素敵な植物を飾って春らしい演出までしていただきました。 
★季菜口HP http://www.ki-sa-ko.com/


午後からは、糸紡ぎ体験です。片山さんは自ら綿の種を蒔いて育て、糸を紡ぎ、機織りをして、衣服を作る事を実践しています。
写真の糸は、茶色の茶綿を紡いだものです。

 片山さんが着ている白いベストも藍染めで染めた反物も全て綿花から手作りなんです!


育てた綿花を使う時には、綿繰機を使って綿の種を採り除き、弓という道具を使って綿打ちをして綿をほぐします。


まずは、日本の糸車で糸紡ぎの実演をしてもらいました。


いよいよインドの糸車『チャルカ』の実演です。茶色の箱のようなものがチャルカです。形や大きさが違っても日本製のと構造と紡ぎ方は全く同じです。インドでは糸車の事をチャルカと呼んでいます。ガンジーは毎日糸紡ぎを日課としていたので、持ち運びができるようコンパクトなチャルカを考案したのだそうです。


このチャルカは実に機能的で、紡いだ糸を巻き取る機能も付いています。
  

参加者の皆さんも組み立てから挑戦しました。最初はなかなか紡げませんでしたが、だんだんと紡げるようになりました。


糸紡ぎは本当に奥が深いです。綿の種を分けて頂いたので、みんなで綿の種を育てて、紡いで、織って、染めて、衣の自給を目指していきたいと思います。


ガンジーの持続可能な生き方は、今まさに私たちに必要な生き方です。貴重なお話や糸紡ぎの経験を通して、ずっと昔から人の手から手へ伝わってきた暮らしの知恵、物を作ったり暮らしを創造する喜びを取り戻すきっかけになればと願っています。毎日を丁寧に暮らしていきたいですね。 


片山さんのお話は、毎年秋頃に安曇野にある、ゲストハウスシャンティクティでの『心地よい暮らし講座』、『安曇野パーマカルチャー塾』でも聞く事ができます。

片山佳代子さんHP
http://homepage1.nifty.com/kayoko/


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